1st アルバム

    
福原千鶴「文の鼓」ジャケット 福原千鶴「文の鼓 AyanoTsuzumi」

 2016年11月9日(水)全国発売 CDショップでもお求め頂けます

 

 CDお申込み方法

 fukuharachizuru@gmail.com 宛に

 タイトル「CD申込み」/お名前・フリガナ/ 郵便番号・ご住所/ 枚数/をご記入下さい。メールにて振込先等をご連絡致します。

 価格:2500円+税

 レーベル:折鶴レコード

 


1.咲く心 八木重吉/作曲:佐藤允彦

    佐藤允彦(pf)、福原千鶴(vo・鼓)

2.鼓に寄す 谷川俊太郎(書き下ろし)/作曲:小田朋美

    小田朋美(vo)、福原千鶴(朗読)

3.鶴は飛ぶ一千光年の宙

        福原千鶴(鼓)

4.桜の樹の下には 梶井基次郎/作曲:村中俊之

    村中俊之(vc)、福原千鶴(朗読・鼓)

5.アパルトマン301 福原千鶴/作曲:大口俊輔

    大口俊輔(pf)、福原千鶴(vo・鼓)

6.枕草子 清少納言/作曲:スガダイロー

    スガダイロー(pf)、福原千鶴(vo・鼓)

7.駅鈴 作曲:坂田明

    坂田明(cla)、福原千鶴(鼓)

8.おほぞらの水 八木重吉/作曲:佐藤允彦

    佐藤允彦(pf)、福原千鶴(vo・鼓)


「文の鼓」に寄せて

 

 天下の奇作『ドグラ・マグラ』で名高い夢野久作に、『文の鼓』ならぬ『あやかしの鼓』という短篇がある。 

 「この鼓はまったく鼓の中の妖怪である」「これをしかけて打ってみると、ほかの鼓の、あのポンポンという明るい音とはまるで違った、陰気な、余韻の無い……ポ……ポ……ポ……という音を立てる」という何とも不穏な鼓をめぐる因縁譚なのだが、福原千鶴にも、どこかしら「鼓奏者の中の妖怪」めいたところがあると、かねてから私は思っている。

 演奏時に発する裂帛の掛声と、朗読の際の時にコケティッシュ、時にボーイッシュな声音の落差よ。泉鏡花『龍潭譚』の一節から、妖しき数え唄「九ツ谺」をひょいと抽出して、伸びやかに歌い奏でる即妙さよ。

 ひょんなことから私もお手伝いをすることになった「朗読幻奏」シリーズでは、スガダイロー、日比谷カタンの両雄を相手に堂々たるパフォーマンスを展開中である。鏡花の『天守物語』や芥川龍之介の『地獄変』から京極夏彦の『鬼縁』まで、日本幻想文学の名作佳品が、音楽と言葉の奔流となって、聴くものを圧倒し魅了する。

 音楽と文学がスリリングに切り結ぶ、悦ばしき混沌──その渦中にあって、小鼓を携え微笑む福原千鶴こそは、まさにあやかしの鼓奏者と呼ぶにふさわしいではないか。このほど発売されるCDによって、その多彩で斬新な音楽性が、より多くの聴き手に伝わることを願ってやまない。
東雅夫(アンソロジスト/文芸評論家)

 


参加ミュージシャンからのコメント

 

 

最近、ホラーやグロテスクな内容の作曲依頼を頂くことが重なり、自分はこう思われてるのか?と多少心を傷めていました。そこにまた福原さんから「桜の樹の下には」に曲をつけるというお話を頂いた時には、泣きそうになりました。しかし「ありのままの描写をしているだけ」(福原談)、という捉え方を出来れば、そこにはただ梶井基次郎の感じた世界が美しく広がっているだけなのだなと気付き、素直に作品と向き合う事が出来ました。

 今回のアプローチは、結果的には作品の描写をより立体化する方向になったと思います。おこがましいですが。

 大筋の形としては語りとチェロ演奏でしたが、楽器でのアンサンブルのような、互いの温度を影響しあうセッションになりました。

 そこにさらに鼓と掛け声が加わり作られる世界観は、福原千鶴にしか作り出せない特別なものとして、レコーディングを通して体感させて頂きました。

 CD沢山売れるといいな。

 村中俊之

 

 

 IMG_0085.JPG千鶴さんとは、詩と音楽のコラボレーション集団『VOICE SPACE』で出逢いました。

一番最初の印象は「ひんやり」。心が冷たそう、という意味ではありません。質感、触感のイメージです。

そしてこの度、谷川俊太郎さん書き下ろしの詩『鼓に寄す』への作曲を依頼され、ずいぶん悩みました。千鶴さんの朗読のみで十分だ、と思ってしまったからです。いま思えばそれもアリだったかもしれませんが(笑)、千鶴さんのひんやりとした声を取り囲む音として、自分の声を使いました。鼓に寄せ、千鶴さんに寄せたプレリュードです。

  小田朋美